給与交渉や条件交渉は転職活動のどのタイミングで進めるべき?
転職活動では「現在の仕事よりも収入を増やしたい」「特定のポジションで働きたい」など叶えたい条件が明確にもっている人が多いのではないでしょうか。こうした理想を叶えるためには、給与や役職などの雇用条件を企業に交渉する必要が出てくることもあります。そこで今回は、条件交渉を行うタイミングについて紹介します。
そもそも条件・給与交渉はできるのか
そもそも条件・給与交渉はできるのか、どれくらいの人が条件・給与について交渉をしているのかが気になるところではないでしょうか。株式会社ビズリーチが会員を対象に、2020年6月に実施したアンケートをもとに紹介します。
条件・給与交渉をした人は約6割
転職経験者を対象にしたアンケートによると、転職の際に雇用条件や給与の交渉をしたという人は約63%にのぼっており、条件・給与交渉は珍しいことではないようです。
自分から雇用条件や給与に関して交渉することにためらいがあるという人もいるかもしれませんが、過半数以上が実際に交渉を経験しており、条件交渉は転職において、ごく普通の行為であるといえるでしょう。
条件・給与交渉での不安は「タイミング」
転職時の条件交渉において不安に感じたこととしては「交渉のタイミング」が約32%「交渉による合否や評価への影響」が約30%「交渉の方法」が約23%の順で挙がっています。
多くの人がどのタイミングで条件交渉をすればよいか、悩んでいることがわかります。また、交渉をしなかった理由としても「交渉のタイミングがわからなかったから」という回答が約20%を占めており、交渉のタイミングは大きな不安要素となっているようです。
条件・給与交渉の最適なタイミング
転職者にとって悩みの種となる条件・給与交渉のタイミングですが、実際に交渉を行った人は、どのようなタイミングで実施したのでしょうか。また、交渉の最適なタイミングはいつなのでしょうか。同アンケートをもとに見ていきましょう。
交渉のタイミングはさまざま
給料や雇用条件の交渉を行うタイミングには「面談時など本選考の前」「最終面接前」「最終面接時」「最終面接後、内定前」「内定後、承諾前」「内定承諾後」とさまざまな選択肢があります。
アンケートの回答では「内定後、承諾前」に交渉を行った人が約25%ともっとも多く「最終面接前」「最終面接時」「本選考前」が約20%とほぼ同率で続きます。選考の状況に応じて、最適なタイミングを見極めながら交渉を実施する人が多いようです。
合否への影響を心配しなくてよいのは「内定後」
とはいえ、条件・給与交渉をすることで合否や評価に影響が出るのではないかと不安になることもあるでしょう。交渉を行った人の中には「合否への影響を考慮し、本来の希望よりも抑えた条件での交渉になってしまった」という人もいるようです。
合否への影響が心配な場合は、心理的にも余裕をもって臨める内定後の交渉がおすすめです。アンケート結果でも「内定後、承諾前」のタイミングを選択した人がもっとも多くなっており、条件交渉の最適なタイミングといえるのではないでしょうか。
条件・給与交渉は今後どのような影響を与えるか
条件・給与交渉をすることでどのような影響があるのか、約30%の人が不安に感じています。実際に条件交渉をしたことでどのような結果が出たのかを見ていきましょう。
評価には影響がない場合が多い
条件や給与の交渉をしたことで会社からの評価などに影響があったかどうかのアンケートでは、約70%の人が「影響はなかった」と回答しています。条件交渉をしたからといって、評価に影響が出ることは少ないといえるでしょう。
交渉が成立してもしなくても納得感がある
条件交渉をした人の約63%は「納得している」と回答しています。希望通りの条件が叶った場合はもちろん、交渉が成立しなかった場合でも、丁寧に理由を説明してもらうことで納得できたという意見がありました。
たとえ条件を変えられない場合でも、交渉して企業と直接コミュニケーションを取れば、変えられない理由や背景を知ることができ、納得感の向上につながります。
交渉をすることで評価に影響が出ることも少ないので、とりあえず交渉をしてみるという姿勢が大切です。企業とコミュニケーションを取るよい機会だととらえて交渉に臨んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
転職を通して自分の理想を実現するためには、給与や雇用条件の交渉も必要になってきます。企業側に選考される立場であるだけでなく、自分でも妥協せずに理想を追求するという姿勢が大切なのです。とはいえ、なかなか自分で交渉するのは難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。転職エージェントなどの転職サービスでは、こうした条件交渉を担当者が代理で行ってくれる場合もあります。自分で交渉するのがためらわれるという場合は、転職サポートの利用を検討してみてもよいでしょう。